たどりついたらいつも空振り
詞・曲:スージー鈴木
久々の新曲。新曲と言いましても、ここでこうゲロってしまうのは野暮なことこの上ないのですが、タイトルにもありますように、モップスの名曲、『たどりついたらいつも雨降り』へのオマージュ、といいましょうか借用といいましょうか。
モップスのボーカルは、この間お亡くなりになった鈴木ヒロミツ氏。一般的には性格俳優として有名だとは思いますが、実は鈴木氏、たいへん優秀なロックボーカリストだったのです。高名な音楽評論家、渋谷陽一氏は「鈴木ヒロミツが歌わないことは犯罪である」とモップスのレコードの帯に書きました。それぐらいの存在だったのです。
ワタシ的にも『たどりついたらいつも雨降り』のシングルを下北沢の中古屋で発見し、大学時代によく聴きました。吉田拓郎による痛快な歌詞・メロディと、鈴木ヒロミツの圧倒的なボーカルは、ロック初心者のワタシを魅了するのに充分でした。ほんとうによく聴いたものです。
「本番に弱い人」っていますよね。どちらかといえばワタシも本番に強い方ではないのですが、そんな人たちのことを歌ってみました。
「疲れはて」ても、「自尊心が粉々にされ」ても、野球は9回まで、人生は死ぬまで続きます。「空振り」しても、迷わず次の球を思いっきりスイングするような人生を、と思います。「いつかきっと この俺も報われる日がくると信じて」。
この曲を、「雨降りの歌を歌った男」、鈴木ヒロミツ氏に捧ぐ。
♪スージー鈴木(左投右打)
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