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新潟球宴テレビ観戦記

2010年7月24日、オールスターゲーム新潟開催。
全パ5-5全セ(引き分け)。試合時間2時間35分。観衆28426人。

万難を排してテレビの前に座る。
ビールのアテは当然、黒崎産茶豆。

スカイAのホームラン競争LIVEから、じっくりと見る。
スタンドの小学生が映るたび、なんだか胸のあたりがカッと熱くなる。
あれは35年前のオレの姿だ。

35年前。新球場とは鳥屋野潟の対岸にある貧相な球場に
年に一度だけやってきたプロ野球公式戦、ヤクルト×広島。
そこで目撃した大杉勝男のホームランの弾道。
一塁を回って2回飛び上がった大杉のアクション。

35年前と今とを比べて、日本が良い国になったのかどうか、よくわからない。
新潟市も良い街になったのかどうか、よくわからない。
小学生時代に徘徊していたささやかな商店街はいまや廃墟となり、
大食堂でお子様ランチを食った老舗デパートは、つい最近、店を閉じた。
人々はみんな郊外のイオンへ買い物に行き、ロードサイドのチェーン店で飯を食う。

でも、35年前には、ナイターで試合ができるこんなキレイな球場はなかったし、
まして、オールスターなんてまったくの他人事だった。別の国でやっているイベントだった。
王や掛布や若松や江夏や門田や山田や村田が新潟の球場に一堂に会するなんて、
夢のまた夢だった。そういうことが、2010年の夏に実現しているのだ。

試合が進み、だんだんこちらも酩酊してきた。
ネット前広告が「八海山」に切り替わったので、こっちも日本酒に切り替える。
すると、懐かしい地元企業の広告が、どれもこれも、来るべき新球団のスポンサーに見えてくる。
そして、ゲスト解説・城島の「おにぎりがおいしかったですね」という社交辞令に、
オレの中の城島株が3割アップする。
気づけば、一升瓶を手にしてベンチから出てきた山崎武司が、
バットに酒しぶきを浴びせるや、目の覚めるような一発を放り込んだ……ような気がした。

試合の翌日、こんなイベントがあったらしい。
「オールスターがやってくる」とは、こういうことである。
しかし西区ってウチの近所じゃないか。
つくづく思う。オレは生まれてくるのが35年早すぎた。

付言。独立リーグ「新潟アルビレックスBC」を、
何らかの形で今回のオールスターに「参加」させてほしかった。
そういう試みから、いろんなことが動き出していくのだと思う。

(オースギ)

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2010年07月25日 21:24に投稿されたエントリーのページです。

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