「オールスターは1試合でよし」
散々言い尽くされていることですが、私もまったくの同意見。
それを踏まえて、以前から考えていることを書いてみます。
オールスター。昭和的表現でいえば「夢の球宴」。
その意味はいま、どこにあるのでしょうか?
「普段は実現しない、○○と●●の対戦」⇒交流戦実施により、妙味は希薄に。
「人気のセに挑む実力のパ、という図式」⇒巨人の全国区ブランド崩壊で、図式自体が?
要するに、これまで想定されていた役割は、ほぼ終わっていると。
かといって、私はオールスターというイベントをなくしていいとは思いません。
現代における、夢の球宴の意味。それは、これしかないと思うのです。
「地方へのプロ野球振興」
巨人戦の地上波全国中継がどんどん減っている現状で、最も懸念されるのが
「本拠地球団がある地域とない地域との“野球格差”」ではないでしょうか。
たとえば、楽天がある宮城県は、別に巨人戦中継が減ったっていいわけです。
むしろ、巨人のブランド価値低下によって、地元メディアの楽天シフトが促進される。
同様の現象は北海道でも、福岡でも起こっていることだと思います。
しかし、たとえば私の故郷である新潟県の場合はどうか。
巨人戦中継の減少、イコール、プロ野球の存在感の低下なのです。
これは厳然たる事実として、直視しなくてはいけない問題ですよ。
それを少しでも打開するために、オールスターというイベントを活用すべきなのです。
すなわち、夢の球宴は「本拠地球団のない地域のみ」で開催すべし!
現行では「1年おきに、2試合のうちの1試合を地方球場で開催」なのですが、
この際、そんな中途半端なことはやめて地方へのプロモーションに特化しろよ、と。
球宴期間は、今と同様2日間をあてればよいでしょう。
初日は、昼間にフレッシュオールスター、夜は本塁打競争をメインとしたイベントを。
そして2日目に、本番の「オールスターゲーム」を開催。
同じ場所、同じ球場でこれらを集中開催してこそ、イベント性が生じることを認識すべきです。
選手だって、現状の1戦目→移動→2戦目、というスケジュールより、
同じ場所に滞在するほうが絶対にありがたいはず。
初日の昼間は、一軍選手はサイン会なり野球教室なり、その地域でさまざまに奉仕すればいいのです。
参考までに、本拠地球団のない地域の、主なスタジアムを挙げておきます。
(カッコ内は収容人員。*はナイター設備なし)
・青森県=青森県営球場(21,000)*
・秋田県=こまちスタジアム(25,000)
・岩手県=岩手県営球場(25,000)
・山形県=山形県野球場(25,000)
・福島県=県営あづま球場(30,000)
・茨城県=ひたちなか市民球場(25,000)
・栃木県=宇都宮清原球場(30,000)
・群馬県=県立敷島公園球場(20,100)
・新潟県=新潟県立球場(30,000)09年完成、10年第2戦開催予定
・富山県=アルペンスタジアム(30,000)96年第3戦開催
・石川県=石川県立球場(17,000)
・福井県=福井県営球場(22,000)
・長野県=オリンピックスタジアム(30,000)04年第2戦開催
・山梨県=小瀬球場(20,000)
・静岡県=草薙球場(30,000)
・岡山県=倉敷マスカットスタジアム(30,000)99年第3戦開催
・鳥取県=米子市民球場(16,000)
・島根県=松江市営球場(15,000)
・山口県=下関球場(25,000)
・香川県=サーパススタジアム(22,000)
・愛媛県=坊っちゃんスタジアム(30,000)02年第2戦開催
・徳島県=オロナミンC球場(20,000)
・高知県=春野球場(16,000)*
・佐賀県=みどりの森県営球場(16,500)
・熊本県=藤崎台球場(24,000)
・長崎県=ビッグNスタジアム(25,000)00年第3戦開催
・大分県=新大分球場(18,000)
・宮崎県=サンマリンスタジアム(30,000)06年第2戦開催
・鹿児島県=鴨池球場(30,000)
・沖縄県=奥武山球場(30,000)10年完成予定
参考:日本の野球場一覧
(大)