4月3日付の中国新聞一面と最終面である。
この日は広島カープの本拠地開幕戦日。
見た瞬間、“やられたぁ”という思いとともに頭に浮かんだのはファンへ向けての愛が溢れているなぁってこと。
ここ最近挙ってファンサービス向上に励む球団が目立つ。
ただ多くの球団はモノを配ったり、選手にサイン書き奨励をする程度の誰でも考えられる焼付け刃的手法が多い。
コアなファンからすれば女、子供は騙せはしても(本来、女性、子供に喜んでもらえればファンサービスは十分に成り立っているのですがね)そんなことぐらいじゃオイラの欲望は抑え切れねぇーよと思っている方も多いはず。
しかしこの新聞には参った。
実際見たインパクトは凄かった。
アメリカでも同様なる広告を見た記憶があるが今回の一面見開きは広島ファンならずとも心が騒ぐというか心が躍る思いを覚えた。
なんてたって桜満開の上に黒田、前田、投打の重鎮がドシっ!と構えているわけだから。
この紙面、広島カープが考えたわけでなく中国新聞が用意した企画かもしれない。
ただ広島カープを愛する心がなければ実行に移せない大胆な行動だったともいえる。
ゆえにこの一面は開幕日に普通に平然と広島カープ周辺の人々の力が結集して完成されたと思えてならない。
“今年も一年間オイラたちは応援していくぞ!”というエールを込めて。
球団一丸となって日頃からファンへ向けて愛の放射線を放ち続けていたことがあの一面を作り上げたといっても過言ではなかろう。
よく広島は資金力が乏しい球団として紹介される。
だが金ばかり使えばいいってもんじゃないことをこの一面で証明してくれた。
ファンの心は金だけでは買えないことを。
(竹)