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2007年04月 アーカイブ

2007年04月05日

金がなくても知恵がある

4月3日付の中国新聞一面と最終面である。
この日は広島カープの本拠地開幕戦日。

見た瞬間、“やられたぁ”という思いとともに頭に浮かんだのはファンへ向けての愛が溢れているなぁってこと。

ここ最近挙ってファンサービス向上に励む球団が目立つ。
ただ多くの球団はモノを配ったり、選手にサイン書き奨励をする程度の誰でも考えられる焼付け刃的手法が多い。
コアなファンからすれば女、子供は騙せはしても(本来、女性、子供に喜んでもらえればファンサービスは十分に成り立っているのですがね)そんなことぐらいじゃオイラの欲望は抑え切れねぇーよと思っている方も多いはず。

しかしこの新聞には参った。
実際見たインパクトは凄かった。
アメリカでも同様なる広告を見た記憶があるが今回の一面見開きは広島ファンならずとも心が騒ぐというか心が躍る思いを覚えた。
なんてたって桜満開の上に黒田、前田、投打の重鎮がドシっ!と構えているわけだから。

この紙面、広島カープが考えたわけでなく中国新聞が用意した企画かもしれない。
ただ広島カープを愛する心がなければ実行に移せない大胆な行動だったともいえる。
ゆえにこの一面は開幕日に普通に平然と広島カープ周辺の人々の力が結集して完成されたと思えてならない。
“今年も一年間オイラたちは応援していくぞ!”というエールを込めて。
球団一丸となって日頃からファンへ向けて愛の放射線を放ち続けていたことがあの一面を作り上げたといっても過言ではなかろう。

よく広島は資金力が乏しい球団として紹介される。
だが金ばかり使えばいいってもんじゃないことをこの一面で証明してくれた。
ファンの心は金だけでは買えないことを。

(竹)

多村仁日本四季比較論

4月3日、福岡ソフトバンク期待の主砲・多村仁外野手が早々とケガをしてゲーム途中退場した。
サードゴロを放ち、一塁を駆け抜けた際に左太もも裏側が硬直したらしい。


多くの野球ファンなら“スペランカー多村、早くも本領発揮か!”と野次るどころか大笑いするだけだろう。でも考えてみてくれ!ココまでくると芸術性さえ感じはしないか!ワタシには多村仁なる男、まるで日本の四季の流れとオーバーラップして見える。


1月1日、元旦には親族一同が集まり皆でおせち料理を食す。
2月3日、父親は皆、鬼のお面を被り、子供から一斉に豆を投げつけられる。
3月3日、雛人形を見てニッコリ。
4月4日、オカマ、オナベ様たちは夜の帳が下りると共に宴の開始。
5月5日、大空を優雅に舞う鯉のぼりを堪能。
6月1日、カレンダーを見て写真の日ってなんだと疑問を抱く。




そして、
12月はクリスマスや大晦日で恋人や家族との愛を確かめる。


長くはなったが多村のケガっていうのは元旦や雛祭り、そして写真の日と変わらない毎年必ず訪れる決まりきった定例行事なのである。
多村日本四季比較論、まさに完成の域に達している。


多村は素晴らしい。
多村には花咲く春があってカキ氷が食べたくなる夏がある。
そして心切ない秋があり、人肌寂しい冬があるってことだ。

こんな壮大な大自然を感じさせる人間にボクもなりたい。


▼ゲーム後の王監督コメント
「思ったより軽いみたい。福岡で検査?何を言ってるんだ!144試合出るって約束したんだ」



(笑)。

(竹)

2007年04月09日

顔はプログレ、心はナイーブ


決して『キング・クリムゾンの宮殿』のジャケットではありません。
極似ですが似て非なるモノ。

一体誰?そんなボケはいりませんな。
知る人ぞ知る、知らない人は怖がる、中日ドラゴンズ野球原人・カズ井上である。

今シーズンは選手会長の身でありながらまさかの二軍落ち。
いまだ一軍へ上がれないフラストレーション一杯の状況が続いている。
そして・・・かつて背負っていた愛着のある背番号“99”がまさかノリに渡るなんて。
心中察するものがある。

そんなカズ井上を励ますかの如く、例のクリムゾン似の巨大看板がナゴヤドームにドーンと置かれているのだ。
主なき立て看板ほど惨めなものはない。
ファンサービス向上に努めていたのは誰もが知るところ。
看板で“笑い”のサービスなどしなくてもいいよ、カズ。

見たいのはお前のハツラツとしたプレーだけだ。


一猛烈中日ファンの(竹)

奇策としての打順2番。

4月8日(日)の千葉ロッテvs東北楽天。ここまで千葉ロッテは2連敗。その要因は明らかに里崎とベニーの不振。

そんな閉塞状況への打開策なのか、単なる思いつきなのか。よく分からないが、この日のスタメンを見てびっくり。

・1番ショート TSUYOSHI
・2番キャッチャー 里崎

え!?

ながらくプロ野球を観ているが、「2番ファースト」(小笠原/日ハム)、「2番DH」(カズ山本/福岡ダイエー)あたりは記憶にあるものの、「2番キャッチャー」は初めてだと思う。

おかしなことに、この謎の「ボビーマジック」が奏功し、里崎はこの日猛打賞。自身通算4個目となる盗塁を決めた。

なるほど、奇策もやってみるもんだな。

というわけで、他にもいろんな「奇策2番」が考えられるのではないかと思いまして。またいろいろと考えてみたのです。

[東京ヤクルトスワローズ]
・1番センター 青木
・2番ピッチャー 石川
※石川のあの身長は明らかに2番にピッタリ。バントとかもうまいのではと勝手に推測。

[中日ドラゴンズ]
・1番ショート 井端
・2番サード 中村紀
※これぞ奇策。ただし今年のノリは心入替えたのか右方向への意識がかなり強いので、この1~2番案外機能するかも?

[70年代の読売ジャイアンツ]
・1番センター 柴田
・2番キャッチャー 森
※ポーカー柴田と「岐阜の貯金箱」。こりゃ金銭感覚の違いでプレーも呼吸が合わないだろうな。

[90年代後半の大阪近鉄バファローズ]
・1番センター ローズ
・2番ファースト クラーク
※1番と2番のそっくりさで相手を困惑させるpart-Ⅰ(当時、見分けつきませんでした)

[阪神タイガース]
・1番ショート 鳥谷
・2番コメディアン 安田団長
※1番と2番のそっくりさで相手を困惑させるpart-Ⅱ(2番安田の脅威の潜水打法!)

[北海道日本ハムファイターズ]
・1番センター 森本
・2番焼肉屋 森本のオヤジ
※1番と2番のそっくりさで相手を困惑させるpart-Ⅲ(是非確かめに行ってください「絵里花」へ)

[混成]
・1番ピッチャー ジャン(阪神)
・2番ピッチャー 姜(巨人)
※たんなるシャレやん。

[混成]
・1番ピッチャー シコースキー(元千葉ロッテ~巨人)
・2番ピッチャー ニコースキー(現福岡ソフトバンク)
※たんなるシャレやんpart-Ⅱ

[混成]
・1番ピッチャー 一場(楽天)
・2番セカンド 二岡(巨人)
・3番ピッチャー 三東(阪神)⇒⇒以下続く
※スタメン全部揃えられれば「一通」。

(ス)

2007年04月10日

NPBファンのためのMLB観戦ガイド

松坂も井川も無事に筆下ろしを済ませたわけですが、
国民から徴収した受信料を湯水のように投入して製作されるMLB中継を、
ただ「日本人選手」の結果をチェックするためだけに
視聴するのはあまりにもったいない話というべきです。
松坂や井川がベンチで休んでいる間、
つまりRソックスやヤンキースの攻撃時にも、
日本のプロ野球を見ているのと同じようなテンションで観戦するには
どうすればいいのか?
答えは簡単、「向こうの選手を日本の選手になぞらえて見る」、
これだと思うのであります。

そういうわけで、今回は
「NPBの選手はよく知ってるけど、MLBはそんなでも……」
という方々向けに、Rソックスとヤンキースの野手陣を
「この人だと思って見ればよろしい」ガイドをお届けいたします。
なお、異論反論オブジェクションがあれば是非コメントくださいませ。

<RED SOX>
1(遊)フリオ・ルーゴ
*80年代初頭(松本匡史のブレイク前)に仕方なく1番を打っていた頃の河埜和正。
2(一)ケビン・ユーキリス
*北川博敏。粘り強い選球眼とシュアなバッティング。ただし鈍足。
3(指)デビッド・オルティス
*アキレス腱断裂から復活した後の門田博光。
4(左)マニー・ラミレス
*中日時代の落合博満。唯我独尊のオレ流スラッガー。
5(右) J.D.ドリュー
*多村仁。攻守ともに高い能力有するも、すぐにケガする虚弱体質。
6(三) マイク・ローウェル
*阪神移籍後の片岡篤史。凡退したときの情けない顔が絶品。


7(捕)ジェイソン・バリテック
*90年代後半くらいの古田敦也。データ重視のインテリ捕手(ジョージア工科大卒)。
8(中)ココ・クリスプ
*入団2年目くらいの赤星憲広。ブレイクまであと一歩って感じの俊足センター。
9(二)ダスティン・ペドロイア
*一軍デビュー当初、まだ守備が不安定で外野をやらされたりしていた頃の荒木雅博。

<YANKEES>*松井秀喜欠場バージョン
1(中)ジョニー・デイモン
*大村直之。俊足巧打で淡白で弱肩。
2(遊)デレク・ジーター
*リーダーシップのある二岡智宏。
3(右)ボビー・アブレユ
*衣笠祥雄。すばらしき野球猿人!


4(三)アレックス・ロドリゲス
*「チャンスに弱い」と批判ばかりされていた80年代の原辰徳。
5(指)ジェイソン・ジアンビ
*90年代前半の広沢克己もしくは山崎武司。
6(二)ロビンソン・カノ
*セカンドを守っていた若手時代の小久保裕紀。
7(捕)ホルヘ・ポサダ
*晩年の木俣達彦。ワガママ投手陣の要求にじっと耐え、時々長打を放つ生え抜きオッサン捕手。
8(一)ダグ・ミンケイビッチ
*渡邊博幸。守備はうまいが打撃イマイチのファースト。
9(左)メルキー・カブレラ
*(矢野謙次+亀井義行)÷2。あるいは(林威助+赤松真人)÷2。

ご要望あれば、マリナーズ編その他もまたお届けいたしますよ。

(大)

2007年04月20日

洋?和?貴方はどちらがお好き?


もしワタシが大矢監督なら古田監督の頭を一発ドツいて、こう叫んだことだろう。
“欧米かっ!”


4/19、神宮球場で突如勃発した抗争。
事細かに説明すると発端は横浜11点差と大量リードの7回2アウト1一塁、代走の石川が二盗したことだった。
古田監督は即座にマウンドへ一歩、二歩編み見ながら不快感丸出しで横浜ベンチに向かって

「何走っとんじゃ!コラっ!ボケッ!」と恫喝。

その一言で気が収まったかと思いきや、ピッチャー遠藤に出したサインは“報復球(想像)”。
サイン通り(?)内川の背中にお見事デッドボール!
海老一染乃助・染太郎ではないが通常時より、いっそうアゴを突き出し苦悶する内川。
普通ならばこの一撃で一件落着となるところ。しかし昨夜は違った。
沈静化するかと思いきや、続く村田への初球がスっぽ抜けたカーブ。
それを“しめたっ!”と思った(とはず)村田はワザと自ら頭を垂れて逆・お見事デットボール!
ガンを飛ばす村田。
ポカーンと口を開けたままの遠藤。
規定に従い危険球、即退場…とまあ、こんな感じである。

で、話を元に戻す。
何故“欧米かっ!”とツっこむのか?

もともと日本プロ野球において何点取ろうが取られようが盗塁してはいけないという“暗黙のルール”はなかった。
そんな話がまかり通っていれば阪急福本の100をも超える盗塁などは記録できなかったと想像する。

1995年野茂が太平洋を渡って以来、アメリカンベースボールなる、日本とはまた違った“野球”を見聞きする機会が増え始めた。
同時にプロ野球選手も憧れの眼差しから現実の職場にアメリカ野球を輸入し始めたように思えた。

ベンチ内でひまわりの種を食べては吐き出す輩が現われた。
送りバントや進塁打を放ってアウトになってもベンチに戻れば皆から祝福されるようになった。
短い足にも関わらずスパイクをも覆い隠すパンツを履くのが主流となった。
そして…
今回の報復デッドボールもアメリカ流に倣って古田は怒りを覚えたに過ぎない話ではなかろうか。

大矢監督は『若い人にはチャンスがあれば走らせる。ゲームの中ではやれることはやる』と実戦での経験で若手選手を成長させたい、そんなコメントを残している。

洋風・古田と和風・大矢。
大矢監督優勢のジャッジを下したいと思うが如何だろうか。

(竹)

2007年04月25日

全日本4番打者ランキング(第1回)

開幕からほぼ1ヶ月。
当サイトでも、スポーツ紙には載らない
独自のランキングを折に触れて集計していきたいと思ってます。
まずは、チームの要は4番打者ということで、
12球団の4番をランキング。
何を4番の物差しにするかについては
各自ご意見があろうかと思いますが、ここでは
強打者の指標であるOPS(出塁率+長打率)と、
4番はチャンスに打ってくれなくちゃというわけで
得点圏打率の2部門をとりあげました。
(記録は4月24日現在)

【OPS】
1 金本(神)1.121
2 ウッズ(中)1.117
3 ローズ(オ)1.020
4 ズレータ(ロ).995
5 ラミレス(ヤ).966
6 セギノール(日).906
7 松中(ソ).881
8 村田(横).872
9 フェルナンデス(楽).856
10 李承燁(巨).852
11 新井(広).798
12 カブレラ(西).763

【得点圏打率】
1 ウッズ(中).400
2 村田(横).375
3 セギノール(日).318
3 フェルナンデス(楽).318
5 李承燁(巨).304
6 新井(広).286
7 松中(ソ).269
8 ラミレス(ヤ).263
9 金本(神).261
10 ローズ(オ).217
11 カブレラ(西).214
12 ズレータ(ロ).190

こうして見ると、やはりウッズは脅威ですな。
あと、もっともミステリアスな4番打者は、
OPSはきわめて優秀なのに
得点圏打率が極端に低いズレータ。
ロッテファンは、この人をどう評価してるんでしょうか?

(大)

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