かねてからの疑問。打者の至近距離からトスをあげてそれをネットに打つ練習。あれを「ティーバッティング」っていうことはおかしいのではないか、と。
「ティーバッティング」っていうからには「ティー」、つまりゴルフのティーと同じく、台(のようなもの)に置いたボールを打つ練習じゃなきゃいけないのに。なぜ「至近距離トスバッティング」を「ティーバッティング」と呼ぶのか?
あの「台(のようなもの)に置いたボールを打つ練習」は、そんなにマイナーなのか?
というのは、ワタシは確かに見たことがあるのだ。台に置いたボールを打つ練習を。いや、実は小学校時代、ソフトボールチームで、実際にこの練習をやったこともあるのだ。見事に台自体をヒットしたけど。
で、いろいろ調べてみると、衝撃的な事実が判明した!(special thanks to 藤原ヒロユキ氏)。
(1)台に置いたボールを打つ「ティーバッティング」は、日本だけでなく、メジャーでもやられているたいへん由緒正しき練習法である。
(2)それどころか「ティーボール」というスポーツも存在する。⇒http://www.teeball.com/
(2)'ちなみに日本ティーボール協会会長は、なんと海部俊樹元首相。
(3)逆に、打者の至近距離からトスをあげてそれをネットに打つという、「ニセ・ティーバッティング」を開発したのが、中西太で、この練習法で成長したのが若松勉である(「豪打列伝2」文春文庫ビジュアル版より)。
つまりは、「ティーバッティング」は実在するどころか、たいへん由緒正しきもので、むしろ、「ニセ・ティーバッティング=至近距離トスバッティング」のほうが日本固有の発明なのである。
なるほどなるほど。じゃ、慣習とはいえ、ニセ・ティーバッティングをティーバッティングと呼ぶのをやめればいいじゃないか、と思う。
というわけで、謎が解決して、ほっと一息だ……いや、ちゃうわ! 謎の本質は、「なぜニセ・ティーバッティングがティーバッティングと呼ばれるようになったのか」ということやった! どなたかご教示をたのんます!
(ス)