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野茂越え

1995年、26歳でアメリカに渡った野茂。そして干支が一回りした今年2007年、野茂と同じ年齢でメジャーに舞台を移した松坂。
今アメリカでは松坂の実力を“野茂超え”で判断しようとしているようだ。

ESPNの公式サイトでは、
1995年、ロサンゼルス・ドジャースでメジャーデビューを果たした野茂の1年目の成績、投球回(627)、防御率(3.34)、与四球率(3.7)、奪三振率(10.1)という点に注目し日本時代よりも良かったことを紹介。そして、野茂の近鉄バファローズ(現オリックス・バファローズ)での92年~94年まで成績と、松坂が2004年~2006年に残した成績を比較した結果、松坂が防御率と与四球率で野茂の成績を上回ったこと。また、奇しくもメジャー挑戦1年目が同じ26歳だったこと、さらに野茂よりも松坂の球種が豊富であること、野茂が新人からメジャー3年間で703三振を奪ったことなどを列挙した。

松坂の日本プロ野球時代を踏まえて算出した同サイトの松坂の1年目の成績は、野球専門家によると、防御率(3.46)、投球回(185)、与四球(51)、奪三振(196)になるという。そのほかの見地からも算出しているが、コメンテーターは予想を平均化しても、松坂の1年目の防御率はア・リーグトップ10にランクインする素晴らしいシーズンを送るだろうと伝えている。

 しかし、同氏は、松坂の1年目の成績は、野茂のかつての成績と比較することだけで実証できるものではなく、しかもメジャーを震撼させた日本人メジャーリーガーの1人である野茂でさえ、常に成績が右肩上がりのシーズンを送っていないと指摘。また日本人投手がメジャーではコンスタントに実績を残している選手が全くいないことを考慮した上、レッドソックスが6年契約を結んだ松坂に少なくとも4年はいい成績を残すことを期待しているが、日本球界のエースがその期待に応えられるか、何も保証はないと最後にくぎを刺している。

うむ、なかなか鋭い点をついておるな。
ただ忘れてならないのは野茂が渡米してから何人もの日本人がメジャーリーグでプレーしており、その数以上に彼らに関わりを持つトレーナー等関係者がかなりの数存在することだ。
言い換えれば、松坂はこれから授かるであろう彼らからの経験値によって右肩上がりとは約束できなくても、不安定なグラフを描く成績を残す可能性は少ないと考えられる。

松坂は野茂を越える。必ず超える。
そうでなければ野茂が今まで残してきた轍の意味がなくなる。

(竹)

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2007年01月18日 14:09に投稿されたエントリーのページです。

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